
石川で着物を楽しむ旅:おすすめ撮影スポットと金沢1日モデルプラン
石川・金沢で着物を楽しむならどこへ行く?兼六園、ひがし茶屋街、金沢城の季節ごとの見どころ、混雑を避ける時間帯、京都・東京からの所要時間、1日の回り方をガイドが解説します。
2026年9月14日·✍️ olablog·⏱ 18 分で読める
石川・金沢で着物を楽しむならどこへ行く?兼六園、ひがし茶屋街、金沢城の季節ごとの見どころ、混雑を避ける時間帯、京都・東京からの所要時間、1日の回り方をガイドが解説します。
京都以外で、着物姿が「仮装」に見えない街を一つ挙げるなら、それは金沢です。加賀藩の城下町として栄えたこの街は、茶屋街も武家屋敷の小路も金箔の工房も、20世紀を通じてほとんど姿を変えることなく受け継いできました。地元の方々は今もお茶会や能の公演に着物で出かけます。絹の小紋でひがし茶屋街を歩いても、振り返る人はいません。そうした自然さこそが、金沢で着物を着るいちばんの魅力です。
このガイドでは金沢市内だけでなく、石川県(Ishikawa Prefecture)全体を取り上げます。南の加賀温泉郷も、北の能登半島(Noto Peninsula)も、列車の計画さえしっかり立てれば、着物で過ごす一日にふさわしい場所です。
石川が着物に向いている理由
理由は三つあり、どれも実際的なものです。
街並みが着物のためにできています。 ひがし茶屋街(Higashi Chaya District)、主計町(Kazue-machi)、にし茶屋街(Nishi Chaya District)は、1820年代に生まれた出格子の茶屋が軒を連ねる通りで、石畳は草履でも歩きやすいほど平らに整えられています。長町武家屋敷跡(Nagamachi Samurai District)には土塀と用水が残り、車の往来もほとんどありません。
庭園は日本でも指折りの背景になります。 兼六園(Kenroku-en)は前田家の大名庭園として造られ、徽軫灯籠(ことじとうろう)から、冬の雪吊りに支えられた松に至るまで、すべてがゆっくり眺めることを前提に設計されています。水戸の偕楽園、岡山の後楽園とともに「日本三名園」に数えられる名園です。着物を着ると、自然と歩みはゆっくりになります。この庭と着物は、まさに相性がいいのです。
染織が土地の工芸です。 加賀友禅(Kaga Yuzen)は、京都の京友禅と並ぶ日本の二大手描き友禅の一つで、国の伝統的工芸品にも指定されています。市内のあちこちのショーウィンドウで加賀友禅の柄を目にするはずです。多くは五色で写実的に描かれた草花で、葉にはあえて「虫食い」が描き込まれています。こうした背景を知っておくと、レンタルの着物も単なる小道具ではなく、ぐっと身近なものに感じられるでしょう。
着物で訪れたい石川の撮影スポット
| スポット | おすすめの時間帯 | アクセス | 混雑度 |
|---|---|---|---|
| 兼六園(Kenroku-en) | 7:00〜8:30(時期により早朝開園あり)、または夕方 | 金沢駅からバスで15分 | 午前中盤は混雑、開園直後は空いている |
| ひがし茶屋街(Higashi Chaya District) | 店が開く前の8:30〜10:00 | 橋場町までバスで10分 | 11:00以降は混雑 |
| 主計町(Kazue-machi) | 夕暮れ、灯りがともる頃 | ひがし茶屋街から浅野川(Asano River)を渡って徒歩3分 | 少なめ |
| 金沢城公園(Kanazawa Castle Park) | いつでも。光の具合なら正午の石川門 | 兼六園の隣 | ふつう |
| 長町武家屋敷跡(Nagamachi Samurai District) | 朝。雪の日は格別 | 香林坊までバス、徒歩5分 | 少なめ〜ふつう |
| にし茶屋街(Nishi Chaya District) | 午後。ひがし茶屋街より人が少ない | 広小路までバス | 少なめ |
| 山中温泉 鶴仙渓(Yamanaka Onsen Kakusenkei Gorge) | 秋、11月中旬 | 加賀温泉駅まで列車、そこからバスで30分 | 少なめ |
| 輪島朝市(Wajima Morning Market)周辺 | 8:00〜12:00 | 金沢から特急バスで2時間 | 少なめ。2024年の地震からの復興途上のため、現地の状況を要確認 |
兼六園についてひと言添えておきます。兼六園では、有料の入園受付が始まる前の早朝(季節により4:00または5:00から)に、無料の「早朝入園」が行われています。朝霧の立つ霞ヶ池(Kasumi Pond)のほとりで15分間ひとり占めできる時間は、目覚ましをかけて早起きするだけの価値があります。
季節ごとの装いと訪れる時期
- 3月下旬〜4月中旬:金沢城のお堀沿いや兼六園の中で桜が咲き誇ります。淡い色の小紋や桜柄の振袖がよく映えますが、この2週間ほどは一年でもっとも混み合う時期です。着物とホテルは早めに予約しましょう。
- 6月:6月最初の週末に開かれる百万石まつり(Hyakumangoku Matsuri)のパレードでは、藩祖・前田利家公の金沢入城が再現されます。この週末は、浴衣が普段着のように街にあふれます。
- 7月〜8月:蒸し暑い時期なので、袷(あわせ)の着物ではなく木綿の浴衣を選びましょう。金沢は急な雨が多い街です。紙の日傘ではなく、折りたたみ傘を持ち歩くのが安心です。
- 11月:兼六園の紅葉は第3週ごろから色づき始めます。雪吊りの作業は11月1日に始まるため、短い期間ですが、雪吊りと紅葉を一緒に楽しめます。
- 12月〜2月:雪をかぶった雪吊りは、まさに絵はがきのような一枚になります。ウールの羽織やショールを借りておきましょう。雪の上では、足袋は1時間もしないうちに冷たくなります。
着物はどこで借りる?正直な選択肢
OlaChillは日本国内に2店舗の着物レンタル店を構えています。東山のOlaChill 京都清水店と、雷門のすぐそばにあるOlaChill 東京浅草店です。金沢にはOlaChillの店舗がないため、以下のいずれかのルートで計画を立ててください。
ルートA:京都で着付けをして、その日のうちに金沢へ。 京都から特急サンダーバード(Thunderbird)で敦賀(Tsuruga)まで約55分、そこから北陸新幹線(Hokuriku Shinkansen)に乗り継いで金沢までさらに約45分です。2024年3月に北陸新幹線が敦賀まで延伸されて以来、関西方面からはこの敦賀での乗り換えが基本になっています。出発地から目的地まで、全体で2時間半ほどを見込んでおきましょう。清水店で9:00の開店と同時に着付けをして、午前中遅めの列車に乗れば、14:00にはひがし茶屋街で撮影を楽しめます。翌日返却オプション(1,100円)を付ければ、返却期限が当日18:00ではなく翌朝10:00までになります。
ルートB:東京で着付けをする。 東京から金沢までは北陸新幹線で約2時間半です。考え方はルートAと同じで、翌日返却オプションも同様に利用できます。
ルートC:運転手付きの貸切車。 ご家族や4〜6名のグループなら、京都や東京から運転手付きの車を手配すれば、途中で白川郷(Shirakawa-go)に立ち寄ることもでき、列車の座席で帯がつぶれる心配もありません。詳しくは運転手付き高級車の貸切(Japan luxury car with driver)をご覧のうえ、見積もりをご依頼ください。料金はルートと利用時間によって異なります。
参考までに、OlaChillの両店舗で用意している14のプランは、男性用浴衣4,000円、女性用浴衣4,500円からで、人気の小紋着プランは5,500円、フォーマルな訪問着プランは12,000円です。ヘアセットは1,500円、メイクは5,000円。オンラインで予約すると、店頭価格より10%お得になります。
金沢で過ごす着物の一日・モデルプラン
- 前日:着物プランをオンラインで予約し、金沢に泊まる場合は翌日返却オプションを選びます。ホテルは香林坊(Korinbo)周辺か駅の近くに取っておきましょう。
- 09:00:店舗での着付けは、帯とヘアセットを含めて30分ほどです。スーツケースはホテルに預けるか、駅のコインロッカーを利用しましょう。
- 列車移動:京都からはサンダーバードと新幹線を乗り継ぎ、東京からは北陸新幹線で向かいます。窓側の席に座り、少し前かがみに腰かけて、帯が背もたれに当たらないようにしましょう。
- 13:30 ひがし茶屋街:表通りの出格子の町並みを撮影したら、主計町へ足をのばして川沿いの景色を楽しみます。
- 15:00 兼六園と金沢城:桂坂口から入園して徽軫灯籠まで歩き、そこから橋を渡って金沢城公園へ向かいます。
- 17:00 長町:傾いた光のなかで、土塀がやわらかく浮かび上がります。最後は香林坊でお茶と金箔をあしらった和菓子をどうぞ。金沢は国内の金箔生産のほぼすべてを担う産地で、金箔を使ったお菓子や工芸品は旅のおみやげにもぴったりです。
- 翌朝:京都や東京へ戻った場合は、10:00までに着物を返却します。店舗と同じ街に泊まっている場合は、ホテルからの返却(1,100円)についてご相談ください。
金沢で気をつけたい、ちょっとしたマナー
- ひがし茶屋街の茶屋は、個人のお住まいであり、現役で営業しているお店でもあります。撮影のために戸にもたれたり、格子の中をのぞき込んだりするのはやめましょう。
- 兼六園では、苔の上に乗ったり園路から外れたりしないよう呼びかけています。草履は苔に沈み込み、苔を傷めてしまいます。
- 雪の日は、ふだんより意識して小さな歩幅で歩きましょう。長町の石畳は滑りやすくなっています。
あわせて読みたい:金沢・ひがし茶屋街を着物で歩く、兼六園 ― 六つの景観を兼ね備えた庭
よくある質問
OlaChillの着物を金沢で返却できますか? いいえ、できません。返却は着付けをした店舗、つまり京都清水店または東京浅草店のみで受け付けています。翌日返却オプション(1,100円)を利用して翌朝に戻るか、金沢を日帰りの行程として計画してください。
着物姿だと兼六園の入園料は無料になりますか? 着物割引はありませんが、正式な開門前の早朝入園は、ほとんどの季節で誰でも無料です。開園時間は日の出に合わせて変わるため、当日の時間を確認しておきましょう。
7月の金沢は浴衣と着物、どちらがいいですか? 浴衣がおすすめです。金沢は日本海側に位置し、7月は湿度が高くなります。袷の着物では、昼前には着ているのがつらくなるでしょう。
主なスポット間は、どのくらい歩きますか? ひがし茶屋街から兼六園までは徒歩で約20分、兼六園から長町まではさらに約15分です。足が疲れたら、金沢周遊バス(Kanazawa Loop Bus)でこれらすべてを回れます。
能登半島へは日帰りで行けますか? 能登の一部地域は、2024年1月の地震からいまも復旧の途上にあります。輪島の朝市は一部で営業を再開していますが、着物で過ごす一日をあてる前に市のお知らせを確認してください。迷ったときは、南の加賀温泉方面を選ぶのがおすすめです。
さっそく計画してみませんか?
OlaChill 着物レンタルページでプランと日付を選び、翌日返却オプションにチェックを入れれば、京都での着物の一日の後半を金沢で過ごすことができます。列車の乗り継ぎが面倒だと感じる方は、運転手付き高級車の貸切で見積もりをご依頼ください。



