
はじめての日本の温泉:入浴マナーを手順どおりに解説
のれんから休憩所まで、温泉で実際にすることを順に解説。体の洗い方、タオルの扱い、浸かる時間、タトゥー、初めてに向く温泉地も紹介します。
2026年5月4日·✍️ olablog·⏱ 11 分で読める
のれんから休憩所まで、温泉で実際にすることを順に解説。体の洗い方、タオルの扱い、浸かる時間、タトゥー、初めてに向く温泉地も紹介します。
日本の温泉に初めて行くとき、多くの人は必要以上に緊張してしまいます。ルールは厳しそうに聞こえるし、脱衣所は知らない人ばかり。しかも周りはみんな作法を知っているので、誰も説明してくれません。けれども実際の温泉は、3つのシンプルな考え方で成り立っています。湯船に入る前に体をきれいにすること、入ってからはお湯をきれいに保つこと、そして周りの人の邪魔をしないこと。入口から湯上がりの自動販売機まで、流れを順に見ていきましょう。
温泉と銭湯、そして入浴する場所
温泉は地下から湧き出す天然の温泉水を使います。一方の銭湯は街の公衆浴場で、ふつうは水道水や井戸水を沸かしています。マナーはどちらも同じです。温泉にはいくつかの形があります。
- 日帰り温泉: 入口で料金を払い、入浴して帰ります。
- 旅館やホテルのお風呂: 宿泊客用の共同浴場で、午後は日帰り客に開放しているところもあります。
- 露天風呂: 屋外の湯船で、たいていどの温泉でもいちばんの楽しみです。
- 貸切風呂・家族風呂: 時間を予約して、一人で、または連れや家族だけで入れるお風呂です。人前での入浴に抵抗がある人や、タトゥーがある人にはいちばんの選択肢です。
持ち物
手ぬぐいくらいの大きさの小さなタオル、髪が長い人はヘアゴム、そして湯上がりに飲むもの。日帰り施設の多くはタオルを販売・貸し出ししていて、石けん、シャンプー、ドライヤーも備えていますが、街の小さな銭湯にはないこともあるので、そういうところでは自分で持っていきましょう。ロッカーには、100円玉を入れて使い、開けると戻ってくるタイプもあります。たくさん食べた直後や、お酒を飲んだあとの入浴は避けましょう。
入浴の手順
1. 正しいのれんを選ぶ。 お風呂は男女別です。入口ののれんに書かれた漢字を見ましょう。「男」が男湯、「女」が女湯です。男湯は青、女湯は赤ののれんが多いものの、色を信じるより文字を読むようにしてください。
2. 靴を脱ぎ、服はすべて脱ぐ。 靴は入口の下駄箱に入れます。脱衣所では服をすべてかごかロッカーに入れます。水着は着用しません。浴室に持って入るのは小さなタオルだけで、大きなタオルは服と一緒に置いておきます。
3. まず体を洗う。しっかりと。 浴室には低い位置のシャワーが並び、椅子と小さな桶が置いてあります。立ったままだと隣の人にお湯が飛ぶので座って使い、石けんで全身と髪を洗って、泡を残さず流しましょう。
4. 湯船のお湯を少し体にかける。 湯船の縁の近くにかけ湯用の湯溜めがあるお風呂も多くあります。まず足から、次に体へと温かいお湯をかけることを「かけ湯」といいます。体をお湯の温度に慣らすとともに、きれいな体で入ることをほかの入浴客に示す意味もあります。
5. ゆっくり入り、タオルはお湯につけない。 タオルはたたんで頭の上にのせるか、湯船の縁に置いておきます。髪がお湯につかないよう、まとめておきましょう。湯船の中で泳いだり、飛び込んだり、しぶきを上げたり、体をこすったりするのはやめましょう。
6. 短く区切って浸かる。 温泉のお湯は40〜42℃くらいのことが多いです。数分入ったら、湯船の縁に腰かけたり、外の涼しい空気に当たったりして、また入ります。めまいがしたり動悸を感じたりしたら、ゆっくり湯船から出て座り、水を飲みましょう。
7. 最後に流すかどうか決める。 日本人の多くは、温泉の成分を肌に残すため、最後のシャワーを浴びずに上がります。強い酸性泉や硫黄泉の場合、または肌が敏感な場合は、さっと流しておくのが賢明です。
8. 脱衣所に戻る前に体をふく。 床をぬらさないよう、浴室にいるうちに小さなタオルで体をふいておきます。それから服を着て、休憩所で冷たい飲み物を楽しみましょう。これも温泉ならではのささやかな習慣です。
タトゥーについて
公衆浴場の多くは、今もタトゥーのある人の入浴を断っています。かつての反社会的勢力との結びつきのイメージに根ざしたルールです。対応は施設によって大きく異なり、肌色のシールで隠せる小さなタトゥーなら受け入れるところ、誰でも歓迎するところ、どんなタトゥーでも断るところがあります。出かける前に施設のルールを確認し、迷ったら貸切風呂か、専用のお風呂が付いた客室を予約しましょう。予約のしかたは旅館の貸切露天風呂ガイドで紹介しています。
そのほか知っておきたいこと
浴室や脱衣所での撮影は禁止なので、スマートフォンはロッカーに入れておきましょう。小さな子どもはふつう親と一緒に入りますが、異性の浴場に入れる年齢の上限は都道府県や施設によって異なります。多くの旅館では決まった時間に男湯と女湯が入れ替わり、宿泊客が両方のお風呂を楽しめるようになっているので、入るたびにのれんを確認しましょう。妊娠中の人や、心臓や血圧に不安がある人は、事前に医師に相談し、入浴は短めにしてください。混浴は今も一部の地方の温泉に残っていて、湯あみ着を用意しているところもありますが、あくまで例外的な存在です。
初めての温泉におすすめの場所
- 箱根は東京から約90分。初めて訪れる外国人客に慣れた日帰り施設がたくさんあります。
- 兵庫の城崎温泉は外湯めぐりのための町です。宿泊客は浴衣と下駄で、町に7つある公衆浴場を歩いてめぐります。
- 群馬の草津は山の温泉町の代表格で、無料の共同浴場や、公園の中にある大きな露天風呂があります。
- 大分の別府には、砂湯や蒸し湯も含め、ほとんどあらゆる種類のお風呂がそろっています。
東京の街なかの銭湯も、本格的な温泉旅行の前に気軽に練習できる、安くて気負わない場所です。
旅のプランを立てる
東京から日帰りなら、箱根が自然な選択です。一泊できるなら、館内にお風呂のある旅館に泊まり、朝早くに入ってみましょう。お風呂がいちばん空いている時間帯なので、自分のペースで手順を覚えられます。

