
日本で家を所有するベトナム人:相続の方法と相続税について
ベトナム人向けに、日本の不動産相続手続きを詳しく解説。相続税の税額、2024年からの相続登記義務化、遺言書、ベトナム在住の親族に関する必要書類を紹介します。
2026年8月7日·✍️ olablog·⏱ 19 分で読める
ベトナム人向けに、日本の不動産相続手続きを詳しく解説。相続税の税額、2024年からの相続登記義務化、遺言書、ベトナム在住の親族に関する必要書類を紹介します。
日本で長年努力して働いてきたベトナム人の同胞のなかには、自らマンション(mansion)や一戸建て(ikkodate)を購入し、所有する人が増えています。しかし、日本に長く定住したり、日本国内で資産を築いたりするなかで、非常に現実的でありながら、つい避けてしまいがちな疑問が浮かび始めます。「何年も先に、もし自分に何かあったら、この家は配偶者や子ども、ベトナムにいる両親にどのように引き継がれるのだろう? 日本の相続税は高いのか、名義変更の手続きはどうすればいいのか?」
この記事では、OlaChill編集部が、日本の不動産相続に関する法律、最新の相続登記義務化、税額の計算方法、そして相続人がベトナムに住んでいる場合の対応について、疑問をまとめて解消します。
1. 日本で家を所有するベトナム人:どの相続法が適用される?
これは、多くのベトナム人が最初に抱く法律上の疑問です。外国人が亡くなり、日本国内に不動産を残した場合、その遺産分割にはどの国の法律が適用されるのでしょうか。
適用される民法(国際私法)
日本の「法の適用に関する通則法」(ho no tekiyo ni kansuru tsusokuho)では、相続について、原則として被相続人の国籍国の法律(本国法 - hongokuho)を適用すると定めています。
つまり、家の所有者がベトナム国籍の場合、誰が法定相続人となるのか、また民法上どのような割合で遺産を分けるのかについては、基本的にベトナム民法をもとに判断されます。ただし、ベトナムの法律が不動産所在地の法律(日本法)を適用するよう定めている場合や、関係者が遺産分割について合意している場合でも、日本で不動産の所有権を登記する手続きは、日本の法務局(homyokyoku)が定める法的手続きに従わなければなりません。
適用される税法
民法上の財産分割にどの国の法律が適用されるかにかかわらず、日本の税法は、日本国内に所在するすべての不動産に対して例外なく適用されます。被相続人や相続人がベトナム国籍であるか、日本に住んでいるかベトナムに住んでいるかに関係なく、日本国内の家は日本の税務当局である国税庁(Kokusaicho)が管轄する相続税(sozokuzei)の課税対象となります。
2. 日本の相続税(Sozokuzei)はどのように計算される? 2026年8月時点
日本は、最高税率が55%にも達する、世界でも特に相続税率が高い国として知られています。しかし、日本の税制には比較的大きな**基礎控除(kiso kojo)**があり、平均的な資産規模の家庭の多くは相続税を納めずに済みます。
基礎控除(Kiso Kojo)
2026年8月時点で、日本の相続税における基礎控除額は次の式で計算されます。
基礎控除額 = 30.000.000円 + (6.000.000円 × 法定相続人の数)
(参考換算:30.000.000 JPY ~ 49億VND、6.000.000 JPY ~ 9億8,000万VND)
具体例: 東京に住むベトナム人で、永住権を持つNamさんが亡くなり、40.000.000円(~65億VND)相当の家を残したとします。Namさんの法定相続人は妻と2人の子ども、合計3人(法定相続人 - hotei sozokunin)です。
- Namさんの家族の基礎控除額 = 30.000.000 + (6.000.000 × 3) = 48.000.000円(~78億VND)。
- 遺産総額(40百万円)が基礎控除額(48百万円)を下回るため、Namさんの家族は相続税をまったく納める必要がありません。
相続税の累進税率(2026年更新)
借入金などの債務や葬儀費用を差し引いた後の課税対象財産が基礎控除額を超える場合、超過分には以下の速算表に基づく累進税率が適用されます。
| 法定相続分に応ずる取得金額(円) | 税率 | 控除額(円) |
|---|---|---|
| 10.000.000円以下(~1,63億VND) | 10% | 0円 |
| 10.000.000円超~30.000.000円以下 | 15% | 500.000円 |
| 30.000.000円超~50.000.000円以下 | 20% | 2.000.000円 |
| 50.000.000円超~100.000.000円以下 | 30% | 7.000.000円 |
| 100.000.000円超~200.000.000円以下 | 40% | 17.000.000円 |
| 200.000.000円超~300.000.000円以下 | 45% | 27.000.000円 |
| 300.000.000円超~600.000.000円以下 | 50% | 42.000.000円 |
| 600.000.000円超(~98兆VND) | 55% | 72.000.000円 |
配偶者に対する特別な優遇措置(Haigusha no Keigen)
日本には、法律上の配偶者を対象とした相続税の軽減制度(配偶者の軽減 - haigusha no keigen)があります。配偶者が相続した財産については、160.000.000円(~26兆VND)または法定相続分である50%相当額のいずれか大きい金額まで、相続税がかかりません。
申告・納税の期限
- 期限: 被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内。
- 期限内に申告・納税をしない場合、延滞税(entaizei)や、過少申告・無申告に対する加算税が課されることがあります。
3. 2024年から義務化された相続登記(Sozoku Toki):規定と罰則
以前の日本では、相続による不動産の名義変更(相続登記 - sozoku toki)に法定期限はありませんでした。そのため、亡くなった祖父母名義のまま数十年間手続きされていない家も多く、「所有者不明土地」の増加につながっていました。
01/04/2024からの義務化
01/04/2024から、日本の不動産登記法が正式に改正されました。
- 登記義務: 不動産を相続した人は、法務局(homyokyoku)で相続登記(Sozoku Toki)を完了し、名義を変更しなければなりません。
- 期限: その不動産を相続したことを知った日から3年以内。
- 過料(karyo): 正当な理由なく3年を過ぎても手続きをしない場合、相続人には最大100.000円(~1,630万VND)の過料が科される可能性があります。
- 過去の相続への適用: 01/04/2024より前に相続したものの名義変更をしていない家については、手続きの期限が31/03/2027です。
早めに手続きするメリット
登記事項証明書(tojijiko shomeisho)上で正式に自分の名義へ変更して初めて、その不動産を自由に売却・銀行の担保設定・賃貸できるようになります。手続きを先延ばしにすると、家族間で争いが起きたり、さらに相続人が亡くなったりした場合、法的書類が非常に複雑になります。
4. 日本で遺言書(Igonsho)を作成して法的トラブルを防ぐ
日本に住むベトナム人にとって、事前に**遺言書(igonsho)**を準備しておくことは、非常に合理的で実用的な備えです。家族が困惑したり、相続争いに巻き込まれたりするのを防げます。
日本で一般的かつ安全な遺言書の方式は、主に2つあります。
1. 公正証書遺言(公正証書遺言 - kosei shosho igonsho)
- 作成方法: 2人の証人とともに公証役場(kosho yakuba)へ行きます。日本の公証人が、本人の希望をもとに遺言書を作成します。
- メリット: 最も高い法的効力があり、紛失の心配もありません。不動産の名義変更や銀行預金の払い戻しの際に、家庭裁判所での検認(kennin)を受ける必要もありません。
- 費用(2026年8月時点): 公正証書の作成手数料は、財産の価額に応じて30.000円から100.000円(~490万 - 1,630万VND)程度です。
2. 法務局に保管する自筆証書遺言書(自筆証書遺言書保管制度)
- 作成方法: 遺言書の全文を自筆で書き、日付を明記し、署名・押印(または指印)をしたうえで、法務局(法務局)に持参して保管を申請します。
- メリット: 費用が非常に安く、1回の申請につき3.900円 בלבדです。法務局が安全に保管してくれるうえ、遺言者が亡くなった後も、家庭裁判所での検認手続きが不要になります。
5. 親族がベトナムに住んでいる場合:必要書類と名義変更の方法
よくあるケースとして、日本で家を所有していたベトナム人が亡くなり、相続人(両親、配偶者、子ども)がベトナムに住んでいる場合があります。書類の準備・手続きでは、次の点に注意が必要です。
ベトナムから用意すべき書類
日本の法務局に相続関係を証明するため、ベトナムに住む親族は以下の書類を準備する必要があります。
- 死亡証明書(死亡診断書 / 除籍謄本に相当): 家の所有者が亡くなったことを証明する書類。
- 親族関係を証明する書類: 出生証明書(子ども・親子関係を証明)、婚姻登録証明書(夫婦関係を証明)。
- 居住証明 / 国民身分証明書: 日本の住民票(juminhyo)に代わる書類。
翻訳・法的認証の手続き
- ベトナム語で作成されたすべての書類は、日本語に翻訳する必要があります。
- 領事認証(ryoji ninsho)、またはベトナムにある日本大使館・日本領事館(もしくは在日ベトナム大使館)での認証手続きが必要です。
署名証明書(Shomei Shomeisho)
ベトナム在住者は、日本の自治体が発行する印鑑(inkan)や印鑑証明書(inkan shomeisho)を持っていません。そのため、**遺産分割協議書(isan bunkatsu kyogisho)に署名する際、ベトナム在住の相続人は、ハノイまたはホーチミン市にある日本大使館・日本領事館で署名証明書(署名証明書 - shomei shomeisho)**を取得し、署名が本人のものであることを証明する必要があります。
日本国内の連絡先の登録(Kokunai Renrakusaki)
2024年4月から、海外に住む相続人が日本の不動産の名義人となる場合、不動産登記簿に、固定資産税の納税通知書を毎年送付するための**日本国内の住所・連絡先(国内連絡先 - kokunai renrakusaki)**を追加で登録することが義務付けられています。
よくある質問
Q. 技術・人文知識・国際業務ビザや留学ビザの人でも、日本の家を相続できますか?
回答: できます。日本の法律では、ビザの種類や国籍を理由に、不動産の所有権や相続権を制限していません。技術・人文知識・国際業務ビザ、技能実習ビザを持っている場合でも、またベトナムに住んでいる場合でも、日本の不動産を相続して名義人になる権利があります。
Q. 相続税を納めるお金が足りない場合はどうすればよいですか?
回答: 相続税は10か月以内に現金で納める必要があります。財産の大部分が不動産で、手元に現金がない場合は、最長20年の延納(enno)を申請したり、その不動産自体を物納(butsuno)に充てたりできます。現実的な方法として、家を売却して納税資金を確保し、残った金額を相続人で分けることも可能です。
Q. 不動産の名義変更(Sozoku Toki)を専門家に依頼する費用はいくらですか?
回答: 不動産手続きに詳しい司法書士(shihoshoshi)へ依頼するとよいでしょう。外国(ベトナム・日本)にまたがる相続案件の報酬は、2026年8月時点で通常、100.000円から250.000円(~1,630万 - 4,080万VND)程度です。これとは別に、不動産の評価額の0,4%にあたる登録免許税(toroku menkyozei)がかかります。
Q. 家が遠隔地にあり、借金もある場合、相続放棄(Sozoku Hoki)をしたほうがよいですか?
回答: 家の価値が低く、売却が難しい遠隔地にあり、亡くなった人が財産を上回る多額の借金を残している場合は、日本の家庭裁判所で相続放棄(相続放棄 - sozoku hoki)の手続きをすることができます。手続きの期限は、相続の開始を知ったときから3か月以内です。
まとめ
日本で不動産を所有することは、異国で努力して生活基盤を築いたベトナム人にとって、誇るべき成果です。しかし、その成果を次の世代への確かな支えとし、法的な負担を残さないためにも、相続税の基礎控除、2024年からの相続登記義務について理解し、早めに公正証書遺言を作成することを検討しましょう。
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