
中国地方ガイド:広島、宮島と知る人ぞ知る隠れた名所
中国地方周遊ガイド:平和記念公園のある広島、海に浮かぶ鳥居の宮島、岡山の後楽園、鳥取砂丘、そして荘厳な出雲大社まで魅力を徹底解説。
2026年8月8日·✍️ olablog·⏱ 17 分で読める
中国地方周遊ガイド:平和記念公園のある広島、海に浮かぶ鳥居の宮島、岡山の後楽園、鳥取砂丘、そして荘厳な出雲大社まで魅力を徹底解説。
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本州の西端に位置する中国地方(Chugoku)は、二つの異なる表情を持った日本が出会う場所です。山陽(南側)は穏やかな瀬戸内海(Seto Inland Sea)に面し、広島(Hiroshima)、宮島(Miyajima)、岡山(Okayama)といった人気都市が新幹線の沿線上にコンパクトに収まっています。一方、山陰(北側)は雄大な日本海(Sea of Japan)に面し、広大な鳥取砂丘(Tottori Sand Dunes)や日本最古級の神社である出雲大社(Izumo Taisha Grand Shrine)が広がっています。多くの旅行者は広島に半日ほど立ち寄るだけで通り過ぎてしまいますが、それは大変もったいないことです。中国地方は旅程の中で3〜4日を費やす価値が十分にあるエリアです。本ガイドでは、山陽・山陰の両エリアを網羅し、アクセス方法や具体例を交えたおすすめモデルコースをご紹介します。
広島 — 平和記念公園と見事な復興を遂げた街

現在の広島(Hiroshima)は、緑豊かで若々しく、活気に満ちあふれた都市であり、だからこそ平和記念公園(Peace Memorial Park)への訪問はいっそう胸を打つものとなります。1945年の爆心地近くで唯一奇跡的に残った建築物である原爆ドーム(Genbaku Dome)は、人類への戒めとして当時の姿のまま保存されています。広島平和記念資料館(Peace Memorial Museum)では、被害に遭われた一人ひとりの遺品を通じて歴史の事実を語りかけています。見学には少なくとも2時間を確保し、心構えをして訪れてください。ここは多くの訪問者が涙を流す場所ですが、決して見飛ばすことのできない重要なスポットです。
静かな追悼の時間を過ごした後は、広島名物のお好み焼き(Hiroshima-style Okonomiyaki)で街の賑やかな日常へと戻りましょう。キャベツや麺、卵などを層状に重ねて焼き上げるこの料理は、数多くの屋台形式の店舗が集まる「お好み村」(Okonomimura)で味わうのがおすすめです。大きな鉄板を囲んで食べる出来立ての一皿は、1品あたり約1,000円〜1,500円ほどで楽しめます。午後の締めくくりには、再建された広島城(Hiroshima Castle)や、川沿いに広がる風情ある日本庭園・縮景園(Shukkeien Garden)をのんびりと散策するのが心地よいでしょう。
宮島 — 海上に浮かぶ大鳥居と悠々と歩く鹿たち

広島市中心部から電車とフェリーを乗り継いで約45分ほどでアクセスできる宮島(Miyajima / 正式名称:厳島)は、日本三景(Three Views of Japan)のひとつとして称えられる絶景を擁しています。厳島神社(Itsukushima Shrine)の朱塗りの大鳥居(Grand Torii Gate)は海の中に建てられており、満潮時にはまるで水上に優雅に浮かんでいるかのような神秘的な光景を見せてくれます。おすすめの過ごし方は、満潮時と干潮時の「二つの表情」を見届けるのに十分な時間を取ることです。干潮時には鳥居の足元まで歩いて行くことができますので、お出かけ前に必ず潮汐表をチェックしておきましょう。
島内では、人慣れした鹿たちが街のあちこちを自在に歩き回っています(紙のガイドマップや食べ物を取られないようご注意ください!)。表参道商店街(Omotesando Shopping Street)には、香ばしい焼き牡蠣や、甘い小豆あんが入ったもみじ饅頭(Momiji Manju)の焼きたてを味わえるお店が立ち並んでいます。時間に余裕があれば、ロープウェイやハイキングで弥山(Mount Misen)の頂上を目指し、瀬戸内海に浮かぶ多島美の美しいパノラマを堪能してみてください。多くの方は数時間ほどで立ち去ってしまいますが、島内の旅館(Ryokan)に1泊するのも非常におすすめです。最終フェリーが去った後、ライトアップされた大鳥居が静寂の中に浮かび上がる幻想的な光景は、日帰りでは味わえない特別な体験となるはずです。
岡山、鳥取、出雲 — 山陽・山陰に散らばる魅力的な名所

新幹線の沿線上で大阪(Osaka)と広島の間に位置する岡山(Okayama)には、日本三名園(Three Great Gardens of Japan)のひとつである後楽園(Korakuen Garden)があります。17世紀に造園されたこの庭園は、日本では珍しい広大な芝生や茶園、水面に姿を映す茶室が見事で、川の対岸には黒漆塗りの外観から「烏城(うじょう)」と称される岡山城(Okayama Castle)が美しくそびえ立っています。岡山は昔話の「桃太郎」(Momotaro)の発祥の地としても知られ、夏には美味しい白桃やマスカットが名物となります。また、駅から電車で約15分の場所にある倉敷美観地区(Kurashiki Bikan Historical Quarter)は、柳並木の掘割と白壁の蔵屋敷が残る情緒ある街並みで、海外観光客にはまだそれほど知られていない穴場スポットです。
山陰(北側)へ渡ると、そこには全く異なる世界が広がっています。日本海沿いに16kmにわたって広がる鳥取砂丘(Tottori Sand Dunes)は、高さ50メートルに達する丘もあり、砂の風紋の頂点から深青の海を見渡すと、まるで異国へ迷い込んだかのような錯覚を覚えます。ここではラクダ乗りやサンドボードを楽しめるほか、隣接する「砂の美術館」(The Sand Museum)で世界最高峰の巨大な砂の彫刻を鑑賞できます。さらに西へ進んだ島根県(Shimane Prefecture)に位置する出雲大社(Izumo Taisha Grand Shrine)は、縁結びの神様である大国主大神(Okuninushi no Mikoto)を祀る日本最古級の神社です。神道の伝承によれば、旧暦10月には全国から八百万の神々がここに集うとされています。参拝者を圧倒するのが、拝殿に掲げられた数トンもの重さがある巨大な大注連縄(Shimenawa)と、「二礼・四拍手・一礼」という出雲大社特有の参拝作法です。現存天守を持つ松江城(Matsue Castle)と組み合わせれば、山陰の魅力を深く味わう充実した1日を過ごせます。
おすすめの旅行シーズン
中国地方は、日本の他の地域と比べても気候が比較的穏やかで訪れやすいエリアです。最もおすすめの季節は、広島城や岡山城、宮島周辺で桜が美しく咲き誇る春(3月下旬〜4月)と、宮島の紅葉谷公園(Momijidani Park)でその名の通りモミジが真っ赤に染まる秋(11月)です。夏は暑さが厳しくなりますが、岡山の桃やブドウといったフルーツが旬を迎え、沿岸部では花火大会も開催されます。また、夏の山陰エリアは山陽よりも比較的涼しく過ごしやすいのが特徴です。
冬の山陽(南側)は気候が温和で、落ち着いた静かな旅行に適しているほか、12月から2月にかけては宮島の牡蠣が最盛期を迎えます。一方で山陰(北側)は雪が降り、海が荒れることがあります。もし旅の時期を一つだけ選ぶとするならば、地域全体が美しく彩られる11月中旬がベストタイミングと言えます。
味わうべきご当地グルメ
瀬戸内海の恵みである海の幸は、山陽グルメの醍醐味です。全国の過半数の生産量を誇る広島の牡蠣(Hiroshima Oysters)は、焼き牡蠣、カキフライ、カキ鍋など、どのような調理法でも絶品です。また、香ばしく焼き上げた穴子をご飯にのせた穴子飯(Anagomeshi)は宮島を代表する名物料理です。広島風お好み焼きは地元の人々の大きな誇りですので、地元の方の前で決して「大阪風のお好み焼き」などと呼ばないようにしましょう。岡山では特産のフルーツのほか、華やかなばら寿司(Barazushi)が有名です。山陰エリアでは、冬の味覚である鳥取の松葉ガニ(Tottori Snow Crab / 蟹料理の予算は1食約5,000円〜10,000円ほど)や、三段の朱塗りの割子でいただく出雲そば(Izumo Soba)が楽しめます。
お土産としては、宮島のもみじ饅頭が誰からも喜ばれる定番アイテムです。また岡山では、桃太郎の物語に登場する吉備団子(Kibi Dango)が人気を集めています。
交通アクセスと周遊方法
交通の要となるのは山陽沿線を結ぶ山陽新幹線(Sanyo Shinkansen)で、大阪から岡山や広島までわずか1時間半ほどで到達できます。関西国際空港(Kansai International Airport)を利用される方には、この区間と宮島フェリーが乗り放題になる「JR関西・広島エリアパス」(JR Kansai-Hiroshima Area Pass / 5日間・約17,000円)が非常に便利でお得です。さらに山陰の鳥取・松江・出雲まで足を延ばしたい場合は、「山陽・山陰エリアパス」(Sanyo-San'in Area Pass / 7日間・約23,000円)を検討するとよいでしょう。山陰エリアへは特急列車(岡山から鳥取まで約2時間〜2時間半)や路線バスでアクセスしますが、運行本数が少なめのため、あらかじめ時間を調べて計画を立てておくことが大切です。
広島市内での移動には、レトロで情緒あふれる路面電車(Hiroshima Electric Railway)が最も便利でリーズナブルであり、お得な1日乗車券も用意されています。宮島へ向かうには、路面電車またはJRで宮島口駅(Miyajimaguchi Station)まで行き、そこからフェリーで約10分です。なお、JR西日本宮島フェリーはJRパス(対象のフリーパス)の保有者であれば無料で乗車可能です。
おすすめモデルコース
中国地方全体をバランスよく巡る4日間のモデルコースをご紹介します。1日目は新幹線で岡山へ向かい、後楽園と岡山城(烏城)を見学後、午後は倉敷美観地区を散策します。2日目は広島へ移動し、平和記念公園と資料館をじっくりと見学したあと、夜はお好み焼きを堪能します。3日目は宮島へ渡り、潮の満ち引きに合わせて大鳥居を眺め、弥山登山を楽しんだ後、島内の宿に泊まるか広島市内へ戻ります。4日目は山陰側へ渡り、鳥取砂丘または出雲大社・松江(距離が離れているためどちらか一方を選択)を訪れた後、大阪へ戻るルートです。
もし2日間しか時間が取れない場合は、広島と宮島を凝縮し、宮島で1泊するプランが王道かつ間違いのない選択です。中国地方と関西を組み合わせた具体的なツアー日程については、OlaChillの日本ツアーをご覧いただくか、各スポットの詳しい体験記をOlaChillブログでご確認ください。
中国地方は、多様な対比とコントラストに満ちた魅力あふれる地域です。広島に見る悲痛な過去と輝かしい現在、静謐な海にたたずむ神聖な鳥居、そして波打ち際に広がる雄大な砂丘。山陽と山陰の両方の海岸線を巡ることで、他のどの地域よりも味わい深く、深みのある日本の素顔に出会うことができるはずです。
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